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ハートと花と青い鳥

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2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災は、たくさんの犠牲者・行方不明者を出し、物的な被害も甚大ものでした。福島第一原子力発電所の炉心溶融により、生活ができなくなってしまった地域が依然としてのこっており、避難生活を送っている人も多数いて、復旧・復興にはまだ道半ばです。

2011年6月21日に発行された特殊切手「東日本大震災寄附金付」5種類をご紹介します。寄附金付きのはがき、切手は、郵便料金とは別に1枚当たりの寄附金を定めて発行されるもので、寄附金部分は総務大臣の認可を受けて日本郵便株式会社が配分を行います。

デザインは日本郵便の切手デザイナー玉木明さんによるもので、東日本大震災のあった次の月曜日(3月14日)にオリジナルで寄附金付き切手を発行することが決まったこと、そしてわずか1週間で入稿する必要があったことが、インタビューで明かされれています。

そんな中で作られた切手のデザインに用いられた意匠について考えてみたいと思います。

切手のデザインは5種類ありますが、そこに使われている題材としては「ハート」と「花」そして「小鳥」の3つです。

玉木さんは、以下のように語っています。

制作にあたっては、とにかく「やさしい」「温かい」切手にしたいと思いました。 被災した方々の心の受け皿になるような、究極のやさしさというか、癒しというか、赤ちゃんが食べても大丈夫なくらいだれも傷つけないし傷つかないデザインにしたいと……。 夢中で想いを巡らせていると、ふとペンを持つ自分の手がノートにハートのモチーフを描いていました。それをスキャンした後、色を付けたり重ねたりして花の絵を構成し、最終的に5種類のデザインを仕上げました。

出典 手紙の達人コラム 切手デザイナーインタビュー 玉木 明さんhttp://www.midori-japan.co.jp/letter/column/2877

インタビューでは小鳥についてコメントされていません。しかし、切手に取り上げられた青色の小鳥には、「幸せを運ぶもの」というイメージが込められていると解釈するのが妥当でしょう。

このイメージを確立したと思われるのが、ベルギーの詩人メーテルリンク(1862-1949)による戯曲「青い鳥」で、1908年に発表されました。主人公の兄妹が探すのが、幸せをもたらす「青い鳥」です。

デザイナーは、「やさしい」そして「温かい」というイメージを、ハートと花、そして青い鳥に託しました。それぞれが、人とのつながり、命の喜び、幸せが戻ってくることを願っているように思えます。

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●関連ウェブサイト

手紙の達人コラム 切手デザイナーインタビュー 玉木 明さんhttp://www.midori-japan.co.jp/letter/column/2877

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コメント

どうもです。3/19(日)、東京駅丸の内南口前「KITTE」で開業4周年記念イベント「春のメッセージフェスタ」で行われた「切手デサイナーズトーク」に玉木明デサイナーが登場ということで、聞いてきたのですが、東日本大震災寄附金付切手のことも話されていて、鳥はあえて特定のトリではなく、名のないとりがちいさなひとつのハート(切手の20円の寄附金)を運ぶことでも力になることができる、という気持ちを込めた、という内容でした。
なおこの日は荒川河川敷で「板橋Cityマラソン」(42.195km)を2時間59分49秒で完走したあと、2時間弱でトークショーにかけつけてしまいました。

投稿: yua | 2017/03/21 22:52

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