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あまり売れなかった「東日本大震災寄附金付かもめ~る」

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2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災は、たくさんの犠牲者・行方不明者を出し、物的な被害も甚大ものでした。福島第一原子力発電所の炉心溶融により、生活ができなくなってしまった地域が依然としてのこっており、復旧・復興にはまだ道半ばです。

2011年6月1日に発行された郵便はがき「東日本大震災寄附金付かもめ~る」2種類をご紹介します。寄附金付きのはがき、切手は、郵便料金とは別に1枚当たりの寄附金を定めて発行されるもので、寄附金部分は総務大臣の認可を受けて日本郵便株式会社が配分を行います。

寄附金の配分額を調べてみると、この寄附金付きはがき、切手による被災者支援がいかに小さいものであったかがわかります。

3月11日の東日本大震災の発生を受けての日本郵便の動きは早く、同じ月の3月31日に寄附金付き切手の発行を発表、4月にはその詳細を発表しました。そして、切手だけではなく、夏に売り出される「かもめ~る」にも寄附金付きを発行することにしました。

はがきは「ハートの花」を描いたものと、「青い小鳥」を描いた2種類が用意されました。かもめ~るでしたので、くじ番号がついており、販売期間は6月1日~8月26日まででした。くじ番号の上部には「東日本大震災寄附金付」という文字と「この寄附金は、東日本大震災による被災者の救助等に役立てられます。」という文言がついておりました。

さて、寄附金の目論見ですが、切手・はがきそれぞれ発行枚数が発表されていました。

1) 寄附金付き切手
80円 ... 7,000万枚発行 20円の寄附金 完売することで14億円の寄附金が集まることになります。

2) かもめ~る
50円 ... 2,800万枚発行 5円の寄附金 完売することで1億4千万円の寄附金が集まることになります。

注目してほしいのは、すべて完売しても寄附金総額は15億4千万円に過ぎないことです。しかも、これらの切手やはがきは販売期限までには完売することができませんでした。

実際に販売できた量については、総務省のウェブサイトにある以下の資料でわかります。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000137914.pdf

これによりますと、実際に売れた枚数がわかります。
 切手は4168万枚(販売率 59.5%) 8億3,367万円
 はがきは1209万枚(販売率 43.2%) 6,043万円

したがって、実際に配分された額は8億9千万円に過ぎません。寄附金配分の申請は90億円以上あったことも資料からわかります。完売しても要請にはすべて応えられなかったことを考えても、寄附金でできる支援は、実に小さいです。

寄附金付き切手・はがきの問題は、「寄付をしたい」人にとっては、郵便料金部分が「むだ」になってしまうことです。寄付自体は今やインターネットで簡単にできるのに、いらない切手やはがきをたくさん買う理由がありません。

今後の寄附金付き切手として提案したいのは以下のいずれかです。
1) 寄附金無しで切手を販売して、売り上げの一定割合を日本郵便が寄付する。それが500円切手であってもよいでしょう。
2) 10円切手に90円の寄附金を付けるなど、寄付を高額にする。

●関連ウェブサイト

日本郵便 東日本大震災寄附金付切手
https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2011/h230621_t.html

総務省 特殊切手「東日本大震災寄附金付」等に付加された寄附金の配分団体等の認可(PDF)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000137914.pdf

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