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国立西洋美術館の設計者ル・コルビュジエ

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「世界遺産シリーズ〈第10集〉『ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-』(国立西洋美術館)」という長いタイトルの切手が2017年(平成29年)7月14日に発行されました。2016年に世界遺産登録が決定したことを受けての切手発行です。

世界遺産登録範囲としては国立西洋美術館以外の複数の建築が世界中にあり一括して世界遺産として登録されていますが、この切手では日本にある建築物である国立西洋美術館とその所蔵品が紹介されています(所蔵品は世界遺産とは関係ありません)。

国立西洋美術館の建物が切手になるのは初めてのことです。建築家ル・コルビュジエと国立西洋美術館について調べてみました。

ル・コルビュジエ ( Le Corbusier 1887-1965)は、スイス生まれのフランスで活躍した建築家。20世紀を代表する建築家であり、19世紀から登場した鉄筋コンクリートを用いた建築を主導しました。本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリ (Charles-Edouard Jeanneret-Gris) といい、「ル・コルビュジエ」はペンネームです。

正式な建築の教育は受けておらず、美術学校在学中の1907年に建築の道に進みます。1908年には鉄筋コンクリート建築をしていたオーギュスト・ペレの事務所で働き始めます。1920年代から従兄弟のピエール・ジャンヌレとともに事務所を作り、活動を本格的にしていきます。

国立西洋美術館は、東京都台東区の上野恩賜公園内にあります。ル・コルビュジエの設計した建築物としては日本唯一のものです。竣工は1959年(昭和34年)。設計図には寸法も書かれていないものもあり、実施設計は 前川國男、坂倉準三、吉坂隆正によります。清水建設が工事を担当しました。

ル・コルビュジエの設計したのは現在「本館」と呼ばれてる部分であり、2007年には国の重要文化財として登録されました。これは世界遺産に登録されるには当事国の政府による保護が必要であるためです。現在は、本館の奥に「新館」(1979年竣工)があります。切手には当然ながら本館しか描かれていません。

ル・コルビュジエが1927年に提唱した「近代建築の5原則」のひとつである「ピロティ」(1階部分を柱のみで構成し外部空間とした様式)は国立西洋美術館でも取り入れられています。

国立西洋美術館のコレクションは、実業家の松方幸次郎(1866-1950)の美術品コレクションが基礎となっています。これらはパリに保管されていましたが、第二次世界大戦末期にフランス政府に押収されました。日本国政府へ寄贈返還される際、西洋美術の歴史が日本の人々に伝わるような美術館の建設が条件とされたのが、国立西洋美術館の始まりです。現在は、 独立行政法人国立美術館 国立西洋美術館 として運営されています。

1995年にあった阪神淡路大震災を契機に、国立西洋美術館の耐震化が検討されました。最終的にとられた案は「免震レトロフィット」という方式で、建物の下に免震装置を取り付けるものでした。1998年(平成10年)に完了。2011年の東日本大震災でその効果は実証され、収蔵品・建物への被害はほとんどなかったということです。

●関連ウェブサイト
しみずアーカイブス
http://www.shimz.co.jp/theme/archives/1007.html

ル・コルビュジェの意思、シミズの技術
https://www.shimz.co.jp/seiyou_museum/

国立西洋美術館
https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

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